発行日: 2024年10月4日
: お急ぎですか?2024年におすすめのiOS用無料パスワードマネージャーのまとめ:
- 🥇 Dashlane : Dashlaneは256ビットAES暗号化とゼロ知識アーキテクチャを採用しているセキュリティが万全なパスワードマネージャーです。1台のデバイスに最大25個のパスワードを保護し、パスワード生成機能や共有機能、自動入力の他、2要素認証といった追加機能も利用できます。Dashlaneは30日間の無料トライアルと30日間の返金保証を提供していますので、リスクフリーで試せます。
これまでいくつものiPhone用無料パスワードマネージャーを試してみましたが、本当に良いものはなかなか見つかりません。多くの無料アプリは制限が多く、重要な機能は有料版でなければ使えなかったり、保存できるパスワードの数が少ない、アップグレードの広告が頻繁に表示される、などといった欠点があります。SafariやChromeの内蔵パスワードマネージャーも試しましたが、保護機能が十分ではなく、2024年におすすめできるパスワードマネージャーとはいい難いです。
高性能なパスワードマネージャーをお探しの方は、やはり有料版が必要になるでしょう。プレミアム版のパスワードマネージャーは業界標準の暗号化技術やゼロ知識アーキテクチャを採用しておりプライバシー機能が強力で、iOSのバイオメトリック機能を活用した多要素認証もサポートしています。さらに、ダークウェブモニタリングやパスワード安全性チェックなど多くの追加機能が付属しています。iPhoneやiPadユーザー用にiCloudとのシームレスな連携、Safariの自動入力、フォーム記入機能もあります。DashlaneのVPN等には、他にはあまりない珍しい機能も付いています。
しかし、無料にしては優れたパスワードマネージャーもいくつかあります。そこで、今回は数週間かけてiPhone 15で様々なパスワードマネージャーをテストし、特に優れた5社を厳選しました。この記事でご紹介する2024年おすすめのパスワードマネージャーは、無料版でもセキュリティが万全で、十分な追加機能も備えています。
【早見表】iOS用おすすめパスワードマネージャー
🥇1. Dashlane — プレミアム機能満載の無料プラン
Dashlaneの無料プランは安全性が抜群+プレミアム機能も満載なiPhoneユーザーに一番おすすめのパスワードマネージャーです。256ビットAES暗号化とゼロ知識アーキテクチャを採用していますから、データを確実に守れます。Dashlane社も保存されたパスワードやデータにはアクセスできないようになっています。無料プランでも利用可能なその他の主要機能は以下の通りです。
- 2要素認証(2FA)。TOTP認証アプリまたはiOSの生体認証(Touch ID、Face ID)でセキュリティ強化。
- 最大で25個パスワードを保存可能。1台の端末に最大25個のパスワードを保存できます。
- パスワード共有。無制限の数のパスワードをその他のDashlaneユーザーと共有できます。
- パスワードジェネレーター。文字、数字、記号を組み合わせた16〜40文字のパスワードを自動生成できます。
- パスワード監査機能。保存されたパスワードのセキュリティレベルを評価し、弱いパスワード、使い回しパスワード、漏洩したパスワードを特定します。
- パスキー認証。各サイトやデバイス(iOS17)ごとに固有の暗号鍵を使用して、安全なパスワードレスサインインができます。
Dashlaneはパスワード改善もサポートしています。アプリにはパスワード監査機能があり、保存したパスワードの強度をチェックしてくれます。弱いパスワード、使い回しパスワード、漏洩したパスワードを特定しますので、すぐに対処できるようになっています。実際にテストしたところ、とてもスムーズに機能し、変更する必要があったパスワードの数が思ったより多く驚きました!
また、Dashlaneはフィッシング対策も提供していますので、iOS端末でSMSフィッシングを沢山受信される方には大変便利でしょう。なお、Dashlane無料版は、Dashlaneのサイトに似せた偽のサイトにアクセスすると警告が表示されます。Dashlaneプレミアム版では、より包括的な保護機能が提供されており、Dashlaneのボルトからログイン情報をサイトに貼り付ける際に、サイト情報が一致しない場合は、その都度警告が表示されます。
Dashlaneの機能は使いやすく、高パフォーマンスです。Dashlaneの自動入力機能もスムーズでサイトに迅速にログインできトラブルが生じたことは一度もなく、DashlaneがiOSの生体認証機能をフル活用している点も便利です。Touch IDとFace IDの両方をサポートしており、パスワードボルトに素早く安全にアクセスできます。
唯一残念なのは、無料プランでは25個迄しかパスワードを保存できないことです。より多くの機能を使いたい場合は、$4.99 / 月でDashlaneプレミアム版にアップグレードすれば、様々な追加機能が使えます。マルチデバイス同期やダークウェブモニタリングだけでなく、日本にもサーバーがあるHotspot ShieldというVPNも付属しています。
まとめ:
Dashlane無料版は安全性抜群のiOSユーザー用パスワードマネージャーです。iPhone向けフィッシング対策や高性能なパスワード監査機能を備えています。実際のところ、無料のiPhoneやiPad用パスワードマネージャーの中では、Dashlaneがダントツに優れています。
🥈2. 1Password — 複数のボルトがあり、パスワード保存数が無制限
1Passwordは機能が豊富なiOSユーザー向けのパスワードマネージャーです。残念ながらDashlaneとは違い無料版は提供していませんが、14日間の無料トライアルがありますのでリスクフリーで試せます。なお、以下のような機能が付いています。
- パスワード保存数が無制限。制限なく好きなだけパスワードを保存できます。
- 複数のボルト。データを様々なカテゴリーで整理できます。
- ウォッチタワー機能。パスワードの強度とセキュリティを監視します。
- トラベルモード。海外旅行時などに、機密データを守れます。
- 生体認証。顔認証や指紋認証を使って、安全かつ迅速にアクセスできます。
- パスキー認証。パスワードなしでのログインに対応しているサイトやアプリに安全にアクセスできます。
1Passwordは個人用、仕事用、家族用など異なるカテゴリーごとに複数のボルトを作成でき、権限もカスタマイズが可能です。例えば、Netflixのパスワードを家族で共有したい場合は、ボルトを作成してパスワード共有できます。Psst!機能では、時間制限付きのリンクを生成することで、1Passwordユーザー以外のユーザーともログイン情報やファイルを安全に共有できます。ボルトの履歴も保持されますので、誤ってデータを削除してしまった場合には遡れますし、以前の情報にいつでもアクセスできるので便利です。
ウォッチタワー機能は1Passwordのセキュリティ監査ハブで、脆弱なパスワードや使い回しパスワードを特定し、ボルトにセキュリティスコアを表示します。また、クレジットカードの有効期限も追跡してくれるので、とても便利な機能です。さらに、ログインにパスキーを採用しているサイトを特定し、パスキーに切り替えることができます。
トラベルモードは、海外旅行時に機密データを守るためのセキュリティモードです。旅行中にトラベルモードを有効にすると、「旅行時に表示(Safe for Travel)」と指定したボルトだけが表示されます。
1Passwordは無料版はありませんが、価格に見合った機能を提供しています。$2.99 / 月の1Passwordのパーソナルプランでは、iOSエコシステムに対応した沢山の機能が使えます。1Passwordのファミリーズプランでは、$4.99 / 月で最大5人のユーザーで使えて、低額の追加料金を払えばメンバーを追加するオプションもあります。
まとめ:
1Passwordは無料版を提供していませんが、14日間のトライアルがあり、iOS用の機能が豊富です。有料版に加入すると、様々なセキュリティ機能や整理機能が使えます。iPhoneやiPadをお使いの方にとてもおすすめのパスワードマネージャーです。
🥉3. RoboForm — 高度なフォーム入力機能+セキュリティも万全
RoboFormは、高度なフォーム入力機能を提供しています。テストでは、基本的なフォーム入力機能しか提供していない他社の無料パスワードマネージャーとは異なり、かなり複雑なオンラインフォームでも正確に自動入力できました。RoboFormは、小さな画面内で様々な情報を入力するのが面倒と感じているiPhoneユーザーには特にお勧めです。
その他にも以下のような便利機能があります。
- パスワード保存数が無制限。パスワード、個人情報、ブックマーク、メモを無制限に保管できます。
- 高度なフォーム入力機能。複雑なオンラインフォームも正確に入力します。
- パスワード監査。保存されたパスワードの強度に関する詳細レポートを提供し、強固な認証情報を更新・維持するのに便利です。
- 二要素認証(2FA)。2FAに対応していますのでセキュリティを強化できます。
- ブックマーク保存。お気に入りのサイトのブックマークを安全に保存・整理できます。
- パスキー認証。パスワードを使わずにサイトにログインできる安全で便利な機能です。
RoboFormのiOSアプリはデザイン性もよく、日本語にも対応しており、クリーンで直感的なインターフェイスです。Safariブラウザ用の自動入力機能が付いていますので、iPhoneやiPadで快適にブラウジングできます。
また、RoboFormはブックマーク、メモ、個人情報、連絡先など様々なデータを安全に保管できます。色々なデータを一元管理したいiOSユーザーにとっては、とても嬉しいですね。アプリでは、データを仕事、個人、家族などのフォルダやサブフォルダを作成できるので、データの整理も簡単にできます。
RoboFormのセキュリティセンターは、パスワードボルトを常時監査しており、漏洩したパスワード、使い回しパスワード、脆弱なパスワードの数に基づいて総合的なセキュリティスコアを発行してくれます。これにより、パスワードの強度や潜在的な脆弱性を特定して簡単に修正できます。
パスワードジェネレーターは、文字や数字を組み合わせた安全なパスワードを作成します。但し、NordPassではiPhoneとiPad用に提供しているパスフレーズの作成機能が、RoboFormのiOS版にはないのが残念でした。また、Dashlaneの無料版とは異なり、RoboFormの無料版にはパスワード共有機能が付いていません。
RoboForm有料版では、複数のデバイス間でデータを同期したり、クラウドバックアップも提供しており、年間$0.99 / 月〜から加入できます。家族でパスワードマネージャーを使いたい場合は、RoboFormファミリープランが良いでしょう。最大5ユーザーまで使えて、年間 $1.59 / 月〜から加入できます。
まとめ:
RoboFormは、高度なフォーム入力機能が付いているのでiOSユーザーにおすすめのパスワードマネージャーです。Dashlaneとは異なりパスワード共有機能などはなく、無料版で使える機能は少なめですが、複雑なフォーム入力やボルト上の情報整理も簡単にできますので、Appleユーザーに便利です。
4. NordPass — 直感的で使いやすいユーザーインターフェース
NordPassはインターフェースが分かりやすく強力な暗号化が組み込まれていますので、iOSユーザーにおすすめです。洗練された直感的なデザインですので、iPhoneやiPadでのナビゲーションがスムーズです。
NordPassは256ビットのAES暗号化を使用している競合他社とは異なり、XChaCha20アルゴリズムを採用しています。これは最新の暗号化技術で、256ビットのAES暗号化と同じく非常に安全で、これまで解読された事例はありません。
NordPassは以下の機能を備えています。
- パスワード保存数が無制限。複数のデバイスで好きなだけパスワードを保存できます。
- 自動保存と自動記入。オンラインフォームやパスワードの自動保存・自動入力ができます。
- セキュアノート。ノートを安全に保存できます。
- パスワードジェネレーター。強力でユニークなパスワードを生成します。
- パスキー認証。従来のパスワードを使わずに、安全にサイトへのログインが可能です。
- データブリーチスキャナー(有料版のみ)。メールアドレスやパスワードがデータ漏洩した場合に警告してくれます。
NordPassは、Safariや他の主要ブラウザで自動保存と自動入力ができる機能を備えています。iOSアプリでも、Touch IDやFace IDのような生体認証をサポートしており、対応Appleデバイスでシームレスで安全にログインできます。
NordPassは複数要素認証オプションも提供していますので、ログイン時のセキュリティをさらに強化できます。ただ、RoboFormなどといった競合他社に付いているワンタイムパスコードを生成する機能は備わっていません。
NordPassの無料版では、複数のデバイスで無制限にパスワードを保存できますが、1度に1つのデバイスにしかログインできないという制限があります。
NordPass Premiumへのアップグレードは、$1.24 / 月で基本的なパスワード管理を超えた機能群が利用可能になります。iPhone、iPad、MacBookの間で使い分けるユーザーにとって、無制限のデバイスで同時に使える利便性は大きなプラスです。このプランには、パスワードの健全性チェッカーやデータ漏洩スキャナーなどの高度なセキュリティツールも含まれています。
NordPassのプレミアム版は$1.24 / 月〜から加入でき、アップグレードすると様々な高度パスワード管理機能が使えるようになります。また、無制限台数のデバイスでNordPassを同時に使用できるようになりますので、iPhone、iPad、MacBookなど複数の端末を持っている方には特に便利です。このプランには、パスワードの健全性チェッカーやデータ侵害スキャナーなど高度なセキュリティツールも付いています。
まとめ:
NordPassは使いやすく、優れたセキュリティ機能を備えているiOSユーザーにおすすめのパスワードマネージャーです。競合他社にはあるマルチデバイス機能や内蔵認証機能がついていないなど機能は少なめですが、独自の暗号化アルゴリズムと直感的なインターフェースを採用していますので、信頼性に優れたApple用のパスワードマネージャーをお探しの方にお勧めです。
5. LastPass — パスワードの個別共有が可能で保存数も無制限
LastPassは無料版でもかなり使い勝手が良く、iOSユーザーにおすすめです。ただし、モバイル端末かパソコンのどちらか一台でしか使えないという珍しい制限があります。無料版には以下のような便利な機能が備わっています。
- 自動入力機能。SafariやChromeなどiOSブラウザでの素早いログインが可能です。
- パスワードジェネレーター。最大99文字までのパスワードを生成できます。
- 個別共有。LastPassユーザーとパスワードを個別共有できます。
- パスワード監査。保存したパスワードのセキュリティレベルを確認できます。
Dashlaneは無制限のDashlaneユーザーとパスワード共有が可能ですが、LastPassは無料版の場合1対1の個別共有に限定されており、パスワード、ノート、クレジットカード情報などをLastPassユーザーとのみ個別共有できます。正直、これは少し不便な制限ですが、無料版ではパスワードの共有機能を一切提供していないパスワードマネージャーもあるので、何もないよりはましなのかもしれません。
LastPassのパスワード監査機能は、脆弱なパスワード、使い回しパスワード、流出したパスワードを特定し、詳細なセキュリティスコアと改善のための具体的な提案を提供してくれます。パスワードを異なるリスクレベルに分類し、それぞれに合わせたアドバイスを提供してくれるので非常に便利で、パスワード更新の優先順位付けが簡単にできます。
LastPassはSafariやiOSのその他ブラウザとシームレスに連携し、自動入力機能も付いています。セキュリティ対策としてTouch IDやFace IDのような生体認証もサポートしています。インターフェースは直感的で、操作がシンプルですのでiOS環境でも使いやすく、簡単に新しいパスワードを追加したり分類できます。
無料版では、パスワード同期はパソコンまたはモバイル端末のどちらか一方しか選べません。しかし、プレミアムバージョン(価格:$2.40 / 月)にアップグレードすると、この制限が解除される他、すべての端末で無制限に同期できる機能、複数のユーザーとパスワードを共有できる機能、緊急時のアカウントへのアクセス機能などといった追加機能が使えるようになります。
まとめ:
LastPassは、端末の同期に関して制限があるものの、機能豊富な無料版を提供しています。同期の制限がネックでなければ、2FA(2要素認証)やパスワードの個別共有機能など機能性も充実していますので、iOSユーザーにおすすめのパスワードマネージャーです。
【比較表】おすすめのパスワードマネージャー
最適なiOS向け無料パスワードマネージャーを選ぶ方法 2024
- セキュリティプロトコルを考慮します。 256ビットAES暗号化やゼロ知識アーキテクチャなど高度なセキュリティ対策を採用しているパスワードマネージャーを選びましょう。テストの結果、Dashlaneや1Passwordといったトップブランドは、読解不可能な暗号化や強固なセキュリティ機能を備えており、多様な二要素認証オプションもありますので安全性が抜群です。
- 機能を確認しましょう。 多くの無料パスワードマネージャーは、高度な機能は有料版でしか使えなくなっています。この記事では、パスワード生成機能、自動保存、自動入力など必須の機能がすべて提供する無料版があるパスワードマネージャーをご紹介しました。RoboFormのように、パスワード監査や共有といった追加特典を提供しているものもあります。
- iOSとの互換性を確認しましょう。 iOSでシームレスに動作するか、充電の減りが早くならないかなどチェックしましょう。また、複数のサイトでパスワード作成、保存、自動入力の動作を確認したり、バッテリー使用状況もみてデバイスのパフォーマンスに悪影響がないか調べると良いでしょう。
- パフォーマンスと安定性を確認しましょう。 不具合なくスムーズに機能する高性能なパスワードマネージャーを選びましょう。今回のテストでは、複数のサイトでパスワード作成、保存、自動入力をテストし、パフォーマンスを評価しました。この記事ではいずれのテストでも高パフォーマンスだったパスワードマネージャーをご紹介しています。
- 使いやすさとiOSとの連携を考慮しましょう。 使いやすく、iOSとシームレスに連携した直感的なインターフェースのパスワードマネージャーを選びましょう。パスワード生成、自動入力ログイン、設定の変更などがスムーズにできるか確認します。NordPassやDashlaneは、デザイン的にも特に使いやすいと感じました。
- Apple Watchとの互換性を確認しましょう。 Apple Watchをご利用の場合はApple Watchに対応しているパスワードマネージャーを選びましょう。パスワードマネージャーが使えると、ログインが素早くできますし、二要素認証コードなどもあってとても便利です。
無料のパスワードマネージャーを使うリスクとデメリット
無料のパスワードマネージャーの中には、DashlaneやRoboFormのように強力な暗号化や高度な機能を提供するものもありますが、iPhoneやiPad版の無料パスワードマネージャーを使う場合、機能制限やリスクもありますので慎重に検討しましょう。
多くの無料パスワードマネージャーは強力な暗号化機能を備えていないため、セキュリティ上の欠陥の影響を受けやすくなっています。この記事でお勧めしたものに関しては256ビットAES暗号化または同等の強力な暗号化を採用していますが、その他の無料パスワードマネージャーの場合、ハイレベルのセキュリティを保証できないものもあります。
無料パスワードマネージャーは、通常、基本的なパスワード管理機能を提供していますが、ダークウェブモニターやパスワード保管庫の監査などの高度な機能が付いていないことが多いです。また、ほとんどの無料プランでは、1台のデバイスでしか使えなくなっています。例えば、Dashlane無料版では、1台のデバイスに最大25個のパスワードしか保存できないため、複数のデバイスを使用しているユーザーにとっては大きなネックと言えるでしょう。
自動入力機能は、ほとんどの無料パスワードマネージャーの標準機能ですが、その性能は様々です。様々なパスワードマネージャーをテストしたところ、一部の無料パスワードマネージャーではログイン情報が自動入力されないこともあり、ユーザーエクスペリエンスに問題が見受けられました。
トップレベルのセキュリティ対策や機能をお求めの場合、有料プランが確実です。一般的に、Dashlaneプレミアム版は$4.99 / 月、1Passwordは$2.99 / 月で、お手頃価格です。さらに、大半の場合、有料版には無料トライアルや返金保証が付いていますので、金銭的なリスクなしで手軽に試せます。
無料と有料のiOS版パスワードマネージャーの比較
無料のパスワードマネージャーは、基本的なパスワードの保存機能や自動入力機能は使えますが、制限がいくつもありますので全体的な使用感としては微妙な可能性があります。例えば、Dashlaneの無料版では1台のデバイスでしか使えなくなっており、LastPassの無料版ではパソコンかモバイルデバイスのどちらかでしかパスワードを同期できません。
一方で、有料版のパスワードマネージャーなら、複数のプレミアム機能が利用できるようになります。複数のデバイスを併用している場合、無制限のデバイス同期などもできますのでとても便利です。また、プレミアムプランには、通常、ダークウェブモニター機能やより強力な2段階認証オプションなどの高度なセキュリティ対策も含まれています。例えば、LastPassのプレミアムプランには、緊急時に信頼できる連絡先からボルトにアクセスできる緊急アクセス機能が付いています。
さらに、有料プランではカスタマーサポートがより充実している場合が多いです。例えば、RoboFormの無料プランでは24時間年中無休のメールサポートを提供していますが、有料プランにアップグレードすると、優先メール対応、ライブチャット、さらには電話サポートも利用できるようになります。
結果的に、無料版は試す程度なら全く問題ないかもしれませんが、継続的に使うなら有料プランの方が確実に便利です。大半の有料プランは、無料トライアルまたは返金保証付きなので、金銭的になリスクなしで各種機能やサービスを試せます。
避けるべき無料パスワードマネージャー
- Passwordstate。近日、ハッカーがPasswordstateのアップデート機能を利用して、危険なDLLファイルをユーザーに配信するというサイバー攻撃が発生しました。これらのファイルは、ユーザー名、パスワード、ドメイン名などの機密情報を抽出しました。さらに、ハッカーは感染を拡大させるためにフィッシング攻撃も仕掛けました。
- LifeLock。LifeLockはセキュリティ業界では長い間名の知れた企業でしたが、スキャンダルもいくつかあり、一番最近なのは2022年の事件で、データ漏洩により6,000人以上の顧客がパスワードマネージャーへのアクセスを失いました。ハッカーが「クレデンシャルスタッフィング」を使用してこれらのアカウントを乗っ取ったのです。このようなセキュリティ上の重大なトラブルがあるため、iOSにLifeLockを使うのはお勧めできません。
- ZenRAT。ZenRATはサイバー犯罪者によって作成されたマルウェアで、評判の良いパスワードマネージャーであるBitwardenを装い、人気サービスを模倣することでユーザーを欺いています。このマルウェアは、ダウンロードしたデバイスから情報を盗みます。ですので、アプリをダウンロードする際には、必ず公式サイトからダウンロードし、なりすましではないことを確認するためURLも事前にチェックしましょう。
惜しくも選ばれなかったトップブランド
- Keeper。Keeperは256ビットAES暗号化をはじめ、様々な多要素認証オプションを提供している安全なパスワードマネージャーです。しかし、大半の競合他社は無料版でパソコンでも利用できますが、Keeperの無料版の場合は、モバイル端末1台でのみ利用可という厳しい制限があります。
- Sticky Password。Sticky Passwordはブラウザとの互換性が高く、USBポータビリティというユニークな機能を備えており、旅行者や学生に最適です。しかし、無料版には2つの大きな欠点があります。まず、LastPassやAviraとは異なり、デバイス間で同期することができません。次に、Dashlaneの無料版でも提供されているパスワード共有機能がありません。よって、ユニークな機能があり有料版はお手頃価格ですが、無料版は競合他社に比べて機能性に欠けています。
- Avira。Aviraは使いやすく安全で、複数のデバイス間で無制限のパスワード保存が可能ですが、無料版はDashlaneやRoboFormと比較すると機能がかなり限られています。デバイスの利用台数に制限がなく2要素認証の互換性もありますが、データ漏洩の監視機能やパスワードボルトの監査などの高度な機能はありません。有料版ではこれらの機能が提供されていますが、提供される機能の割にはコスパは良くありません。
よくある質問
無料のパスワードマネージャーは、安全性に問題はありませんか?
はい、無料のパスワードマネージャーでも十分に安全です。例えば、Dashlaneは定評があり、強力な暗号化を使用し、ゼロ知識アーキテクチャを採用しているため、貴方以外はデータに絶対アクセスできません。しかし、パスワード保存数が無制限、ダークウェブモニタリング、パスワード共有といった高度な機能は、通常、有料プランでしか利用できません。あなたのセキュリティのニーズに合わせて、ぴったりのオプションをびましょう。
パスワードマネージャーの無料版から有料版への切り替えは簡単にできますか?
はい、無料版から有料版への移行は、大半の場合とても簡単です。ほとんどのサービスではアプリ内から直接アップグレードが可能で、既存のデータはプレミアムアカウントに自動的に転送され、追加機能や特典がすぐに利用できるようになります。
無料のパスワードマネージャーを複数のデバイスで同時使用できますか?
パスワードマネージャーによります。Aviraのような一部サービスは、無料版でも利用デバイス数が無制限ですが、Dashlaneのようなその他サービスでは1台に限られています。無料版に加入する前には、デバイスの制限事項を必ず確認しましょう。
無料パスワードマネージャーの主な制限は何ですか?
一般的な制限としては、利用デバイス数の制限、パスワード保存数の制限、パスワード共有やダークウェブモニタリングのような高度な機能が付いていないなどといったものがあります。無料版はパスワード生成や自動入力といった基本的な機能は提供していますが、包括的なセキュリティや利便性といった機能面では不十分なことが多いです。
無料パスワードマネージャーは二要素認証 (2FA) をサポートしていますか?
はい、定評のある大半の無料パスワードマネージャーは2FAに対応しています。DashlaneやRoboFormなどといったパスワードマネージャーは、無料版でも2FAに対応しており、パスワードをしっかり管理できるようになっています。ただし、対応している2FAの種類は各パスワードマネージャーによって異なりますので、事前に公式サイトで確認しましょう。
無料パスワードマネージャーはカスタマーサポートを提供していますか?
各パスワードマネージャーによって異なります。RoboFormのように無料版でも24/7のメールサポートを提供するサービスもあれば、FAQやコミュニティフォーラムしか提供していないものもあります。カスタマーサポートが必要な場合は、事前に公式サイトで確認してから加入するようにしましょう。